「大学が水を売る日」という記事で、
大学ブランドのミネラルウォーターが流行の兆しを見せている話を紹介しましたが、
他にも大学と農関連で興味深い動きをいくつか見つけたので、ちょっとご紹介します。
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まずは相模女子大学の話です。
電車に乗っていたら、
「イモを
アイドルにした
女子大です」
という印象的なコピーとともに、さつまいもがでっかく載った車内広告を発見。
何だろう?と思わず興味を惹かれて調べてみたら、
社会マネジメント学科と管理栄養学科が
地域連携でさつまいものお菓子の開発を行うプロジェクトを行っているようです。
この大学全体が産学連携での食品開発に力を入れているようで、
メディア情報学科では、「相模の純水」というミネラルウォーターの商品開発に学生が携わったということ!
大学と水関連の動きもまだありました。
食をプロデュースすることがこの大学の売り文句になっているようですが、
少子化で経営難にあえぐ大学にとって、農と食が起死回生のキーワードとなる
潮流ができつつあるのでしょうか?
お次は龍谷大学。
ご存知の通り仏教系の大学なのですが、農学部を新設するとのこと。
私はこのニュースをラジオで聞いたのですが、「今更なぜ農学部なのか?」と解説していました。
一方で大学側のプレスリリースからは、
地球温暖化対策の流れから3.11の原発事故で急加速した持続可能社会への移行を、
食の安全、安心という点から捉えていこうとする目論見が見受けられました。
同じような動きは、最近の農と食関連の話題のなかで、相当の割合で出てきます。
そもそも日本に仏教を広めた聖徳太子は、
仏教とともにもたらされた農業の技術を重要視していたという話もありますし、
その点から見ても、龍谷大の農学部新設は新鮮ながら妥当な流れであると思いました。
最後は少し古いニュースなのですが、産業界が農業経営大学校を設立したという話。
産業界といっても、名を連ねるのはイオンやエスビー食品などの流通・加工メーカー。
「経営感覚のある若手就農者の育成」を目的とした設立とのことですが、
ここでいう経営者感覚って何だろう?
もちろん経営感覚や効率追求も大事かもしれませんが、
農業の持つ環境保全などの社会的意義を把握した、
真に尊敬できる経営者を育成することに期待しています。
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これらの動きを見ても、よしにつけ悪しきにつけ
今、農と食へ熱い視線が向けられていることは間違いないようです。
そのなかで、アグリキュレーターが必要とされる場面もたくさん出てきそうです。
そのうち大学に私が講義をする場ができたりして!
– 相模女子大学→「イモを、アイドルにした、女子大です」
– 龍谷大学→農学部を新設
– 農業経営大学校→産業界が農大設立
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