アグリサイエンス講座で聞いた話をもうひとつ。
今、国立科学博物館で「インカ帝国展」が開催されています。
インカ帝国といえば、マチュピチュで有名な「アンデス文明最後の国家」ですが、
鉄器ももたない文明でありながら巨大建造物を多く残した等、
知られざる秘密に満ちた国であります。
このインカ帝国の謎と言われるもののひとつに、食料供給の話があります。
イギリスで18世紀に農業革命や産業革命が起こったのは、
800万人にまで増えた国民に食料を供給するためだったという話があります。
たとえば当時100万頭いた馬たちは人間の何倍も草や穀物を食べてしまうため、
馬を駆逐し、それが車の開発を促したとも言われているそうです。
そのくらい、多くの人口に食料を供給し続けることは大変なことなのですが、
それよりもはるか昔、インカ帝国が抱えていた人口は、最盛期には1000万人にものぼっていたというのです。
「何故インカ帝国はそれだけの人口に食料を供給し続けられたのか」ということは、
いまだに大きな謎として私達の前に横たわっています。
その答えのヒントがどうも、「インカ帝国展」にあるらしいのです。
ヒントのひとつは、インカ帝国には自然に窒素肥料が出来上がる環境があったということですが、
さて、それが謎の全容を紐解くキーになるのかどうか?
食と農が社会の循環においてどんな役割をはたしているのか、
そのことを知るためにも、一度行ってみようかなと思っています。
インカの謎に迫ることができたら、ここでまた持論を展開しようと思っています。
乞うご期待!
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