私達が食品を買う上で、安全かどうかを判別するために最も需要な「食品表示」についての話題を。
現在、あらゆる加工食品につけられている食品表示。
食べ物によって内容が違うことを不思議に思っている方も多いと思います。
これ、食品衛生法、JAS法、健康増進法という
3つもの法律に規定されているからなんです。
同じような食品に対しても、販売する形態によって表示の義務が違ったり、
全く同じ食品でもある法律では表示なし、別の法律では表示を義務付けなど、
各法律間で扱いが統一されておらず、
行政担当者も全ての法律を完全に把握して正しい表示を判別するのは難しい状態にあるのだそうです。
ですがこれらの問題は、消費者庁ができたことで改善の方向に向かっています。
しかし食品添加物や遺伝子組み換え食品なども含め、依然として表示がわかりにくいため、
それを改善するための消費者庁主催の「一元化検討会」が開かれ、
その報告書が8月にまとまりましたが、様々な団体から批判や意見が出たようです。
その対策として、阿南消費者庁長官の指示により
公開の意見交換会が開かれることになりました。
たとえば遺伝子組み換え食品でいうと、同じ大豆食品でも
豆腐や油揚げには表示義務があっても醤油にはなかったり、
生食用のじゃがいもには表示義務があるのにマッシュポテトやレトルト食品に入っているじゃがいもにはなかったりと
とても消費者が遺伝子組み換え食品を避けられる状態ではありませんでした。
この問題、8月に出た報告書では、素材の原産地表示や遺伝子組み換えに関わる表示の問題は
”別途”となって先送りという残念な内容だったのですが、
公開討論会の速報では、先送りされたはずの遺伝子組み換え表示も行うことになっている。
これは素直に喜んでいいものかどうか?ぬか喜びでないことを祈ります。
今回の検討結果だけでも、表示が一元化されるのは2017年夏らしいです。
5年もかかるんです!
そのあいだ、消費者は食の安全をはかるためのうまい自己防衛策を考えなくてはいけません。
そして、この一元化の内容に注目しておかないと、必ず入れなくてはならない類のものが
今回のようにすぽっと抜け落ちてしまう可能性があります。
そしたらまたそこから5年…もっと早くならないものでしょうか?
– 消費者庁「新食品表示法(仮称)に関する消費者団体とのワークショップ」を速報しますーFOOCOM.NET
– Wikipedia 食品表示
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