さて、日本のオノマトペでは粘り気の表現が多いという話を書きましたが、ネバネバといえば納豆。
今回は、日経産業新聞27日付の特集記事にあった納豆の話をご紹介します。
プリンの売上が減ったのを機に、「物語を売る」という方法で打開を図る新商品が増えたことを以前紹介しましたが、
納豆の場合は物語ではなく、納豆の特徴を覆すような新たな付加価値をつけて売る工夫をしているようです。
たびたびブームが訪れ、健康志向に乗って売れている印象のある納豆ですが、市場規模は意外にも5年前に比べ1割減少しているそうなんです。
そこで、一番嫌われる臭いをジュレで包んで抑制したあづま食品の「ぷるるんジュレなっとう しょうが風味」という商品や、
洋風たれでパンやパスタに合わせられる、こ熊やの「せれぶでなっとう」が発売されています。
どうしてひらがななのかわかりませんが、庶民の食卓の代名詞であるかのような食品を洋風に食べるところを「せれぶ」と表しているのでしょうか?
どちらかというと、一人暮らしの中食用の気がするのですが。
今後の売れ行きが楽しみです。
ところでこの記事に、納豆調味料「ねり三昧なっ豆」(山ノ下納豆製作所)というものが紹介されていたのですが、
これ、マヨネーズやソース感覚の納豆調味料なのだそうです。どうなんでしょうか?
それだけ渡されても、どう使っていいか、ちょっとわかりづらい感じがしませんか?
これこそレシピなどの「物語」を付随して売らなければならないのではないかと思います。
売り方ひとつで、商品の未来は大きく変わるし、それが市場の未来にもつながってきます。
その商品をどう売るか。これはアグリキュレーターの仕事でもあります。
市場の動向に、これからも注目していくつもりです。
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