2月21日~22日にかけてGAPシンポジウムへ行って来ました。
GAPとは、このブログでも何度も登場しましたが、”Good Agricultural Practice” のことで、
経営概念を持ち込んだ、持続可能な農業のやり方を意味します。
これは今後の農業界を見ていく上で、欠かすことのできないものです。
今回のGAPシンポジウムは、日本生産者GAP協会、農業情報学会主催のもの。
農業由来の環境汚染からGAPの具体的な導入事例まで、様々な視点から最新動向を知ることができました。
そのなかで、一番気になったのが山形県の事例。
酒米の生産者が行なっている、GLOBALGAPの認証取得に向けた活動の報告です。
発表したのは、この酒米を酒蔵に卸している会社の社長で、
GLOBALGAP認証取得と日本酒輸出についての関係を示唆する話がありました。
そこで目についたのが、SankeiBizに載っていた「日本酒の輸入拡大”仕込み” 酒蔵ツーリズムで官民連携本格化」という記事。
日本食の普及で人気が高まっている日本酒の酒蔵を地域の体験型観光資源に育てて、
同時に輸出拡大も狙っていこうという内容です。
記事を読むと、酒蔵主導で動いている話のようで、今のところ順調に成功しているようです。
日本酒を国際市場に出すためには、原料となる酒米がGAP対応していることは義務の範疇のこと。
GAPが地域や農業の活性にどう組み込まれていくか、とても分かりやすい事例でした。
この発表を聞いて、酒米生産者がGLOBALGAP認証取得に動いたのは、
発表者であった卸ろし会社の社長のコーディネート力があったからだと分かりました。
ここでも注目を浴びるのは、コーディネート役。農業界の再興や地域復興において、このコーディネート役がいかに重要かを物語る場面が増えています。
ここはアグリキュレーターの腕の見せ所だな。
発表を聞きながら、そんな思いを強くしました。
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